良くお寄せいただく質問で、画質の劣化が挙げられます。

GoProに限らず、デジタルズームを使用した場合、確実に画質が劣化します。そのうえ、外部レンズやフィルターなどを使用すると、大きな解像度が求められないSNSやWEBページ用ではあまり目立たないのですが、引き延ばした際にどうしても粗さや焦点のズレが生じてしまいます。よって、画角が狭くデジタルズームを最大限に使用する外付けレンズでは光学的にも画質の劣化が避けられません。


画質と拡大率を重視されるのであれば、やはりレンズ交換式のカメラや専用機材を使用していただく事となります。
GoProなどを使用した撮影による画質は、何の付属品も付けずに被写体に近づいて撮影するのが最も繊細で美しいものとなります。例えば、どうしても近づく事が出来ない運動会での撮影。被写体とカメラの間に近づくことが危険な(障害物があるような)、道車両、航空機の撮影などに、画質を犠牲にして拡大率を得るとご理解ください。
年に一回の運動会の為にわざわざホームビデオカメラを購入したくないという主婦の方の意見を参考に開発したものであって、そのあたりをご理解いただきたいと思います。
もちろん、今後画質を上げる方法について研究を行っておりますが、アクションカメラはレンズ交換を前提としていないため更なる工夫や研究が必要となりますことをご理解願います。


<技術的な背景>
当社の望遠レンズは、正確には「テレ・コンバーター」と言われます。構造原理は凸凹レンズを使ったガリレオ式の望遠鏡なので、収差の影響が生じます。糸巻型の歪曲収差が特徴的です。
焦点距離が長くなると倍率色収差が拡大しますから、画質の低下がワイド・コンバーターの場合より大きくなります。GoProは、もともと4Kに対応するほどの画質の良さを誇っており、通常の動画画質が非常に高いため、相対的に画質劣化を感じてしまいます。


<色収差とは>
色によって屈折率が異なるので、色毎に焦点の位置がズレてしまいます。 焦点の距離が同じであっても、レンズの中心線からの距離が異なるわけです。 この、倍率が異なることによって色がにじんで見える収差のことを倍率色収差と呼びます。特に画像の外側に向かってその傾向が顕著となります。


<デジタルズームの画質低下>
デジタルズームでは、あくまでも捉えた画像の一部分を拡大しているだけで、収差は発生しませんので、色のにじみなどは出ませんが、解像度が下がるため画質は荒くなります。オリンパス社のサポートページで、大変に解りやすい説明が掲載されていますので、参考までにリンクを貼らせていただきます。 

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